最終的に下記右の図の赤線の位置より0.2~3mm程度の位置になるように断面形状を整えます。
この位置は薄っすらと金型を割ったときの筋がボディ表面に見えていると思うので、そこを目印に加工します。
ライト→窓→ライトを繋ぐように薄刃ニッパーでカットします。
次に1mmのピンバイスを使用して屋根近くまでカットしていきます。穴あけの位置は大体一番外側から大体1.5~2mm内側に入ったところです(ボディの厚み分より少し内側)。
そのままではニッパーが入らないため更に1.5mmの刃を使用して穴を拡張します。(ここはお持ちの工具により不要な手順かもしれません)
穴を拡張したら穴同士をつなぐように丁寧にカットしていきます。
なんだか昔、ミニ四駆の肉抜きやったときのことを思い出しました。
カットが終わったら、デコボコの部分を薄刃ニッパーで徐々にカットしていきます。
→ここではデコボコ部分のみを切除
ある程度までカットしたらヤスリがけに入る前に、マスキングテープでボディを養成します。
乗務員室の手すりのある位置の少し前にかかるようにマスキングテープを使用して養成しておきます。他のモールドを余計に加工してしまわないための対策です。
あとは棒ヤスリでひたすら目標の位置まで削っていきます。
ここで注意するところが、屋根とボディの境目の部分です。この箇所は最終的にとても薄くなるため、折れてしまうリスクが非常に高いです。
なので、ヤスリがけも軽く丁寧に時間をかけて確実に行います。もし心配であれば屋根板を取り付けた状態で加工することで薄くなってもある程度の強度が確保されるので少しはリスクが低減されるかもしれません…。
目標の位置まできれいに加工ができました!
2.前面の取り付け
断面形状を整えることができたので、いよいよ前面パーツを取り付けます。
取り付けにはゴム系やプラモデル用接着剤ではなく瞬間接着剤を使用します。
前面はアクリル製に対してボディはプラ製と異なる素材であるため、通常のプラスチック同士を溶剤で融着するタイプの接着剤では接着できません。なのでこれを確実に接合、一体化させる必要があるためこれを使用します。
▲タミヤ製瞬間接着剤(イージーサンディングタイプ)
今回使用している瞬間接着剤はタミヤ製のイージーサンディングタイプというものです。
基本的には一般的なゼリー状タイプと同様に見えますが、どうやら削りやすい特性を持っているようです。これを使用して接着とパテ盛りの作業を行います。
まずは位置決めします。前面をあてがって大体の位置出しをします。
瞬間接着剤は本来であれば点付けすることが好ましいですが、今回は隙間処理のパテも兼ねるため、ボディの断面に薄く塗布し、前面パーツを貼り合わせます。
このとき、前面は結構アクリルに浸透するため手早く位置合わせを行います。
前面の下側両端とボディの側面と前面の側面がツライチになるように合わせます。
(結構すぐにくっつくので注意が必要です。)
貼り合わせて乾燥したら少し見にくいですが、継ぎ目の部分に薄く少量の瞬間接着剤を塗布して盛っていきます。
タミヤの瞬間接着剤イージーサンディングタイプだとこの作業は比較的やりやすいです。
液性がゼリータイプと液体の中間くらいの特性を持っているためです。
裾の部分は隙間が出やすいので乾いては塗布しを繰り返します。
少し盛り上がる程度にしておきます。
完全に乾いたら紙やすりで整えていきます。#400で盛り上がっている部分のみを大まかに削り、#600、#1000で滑らかに整えていきます。(私は途中、リューターなど併用して端折りました)
平らになったら屋根Rの部分とのつなぎ仕上げを行うため養成を外しました。
同時に屋根R部分の積層痕も接着剤盛りと一緒に整えて行きます。
養成を外したため、その他のモールドを傷つけないよう慎重に作業します。
この作業で注意しなければならないのが、前面パーツは極力ヤスリがけしないことです。ヤスリがけはパーツを削っているわけですからどんどん薄くなっていってしまいます。なので、あくまでも接着剤を盛ったところの処理をするということを心がけておく必要がります。
屋根Rの部分とボディ側のRを接合、および積層痕の調整したところです。
ある程度整えたら、サーフェイサー(下地塗料)を薄く吹き付けて接合の具合を見ます。
まだ穴や継ぎ目があるようであれば、瞬間接着剤を盛り付けて乾燥させてから整えます。
整えたらまたサーフェイサーを吹き付け具合を見ます。
上記の写真はその調整中の写真です。
私の例ではこの部分の処理を行うためだけにサーフェイサーを使用しているので、特に前面部分や全体への吹き付けは行っていません。
これを数回繰り返し、前面とボディが均一に一体化されたところで完成となります。
この作業に合わせて、前面部の正面とサイド部分の積層痕を軽くヤスって整えておきます。
また、缶スプレーのサーフェイサーは粒子が大きく表面が若干荒れるため、#1500~#2000のペーパーを軽くかけて表面を整えておきます。上の写真は最終のサーフェイサーをかけた後にペーパーがけした状態です。
※あまり強くかけるとモールドを痛めるので平らになっている部分のみかけるようにします。
上部のR部分に関しては赤線の位置の段差がきっちりエッジとして出るように仕上げます。
(元の2000系の処理に近くなるようにします)
以上で前面の取り付け加工は終了です。
今回は前面をボディに取り付ける作業を紹介してみました。
次回はいよいよ塗装に入りたいと思います。
ではまた!
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